ラドゥ・ルプー 

ラドゥー・ルプー ピアノリサイタル
@オペラシティコンサートホール
に行ってまいりました。

オペラシティももうクリスマス仕様。
いつの間にか紅葉も見事に色づいていましたね。
寒くなるわけです。

閑話休題。
ラドゥ・ルプーというピアニスト、
特にシューベルト作品では高名なアーティストなのだそうですが
存じ上げず…。今回初めて聴きました。
招聘会社のプロフィール写真はムソルグスキーのような風貌。
でも「1000人に1人のリリシスト」と評されているというその演奏
ということで、期待に心うきうき。

プログラムは
シューベルト:即興曲集D935,op.142
フランク:前奏曲、コラールとフーガ
~int~
ドビュッシー:前奏曲集第2巻
~enc~
ドビュッシー: 前奏曲集第1巻から 雪の上の足あと
シューベルト: 楽興の時D780から 第2番変イ長調

最初の和音が奏でられた瞬間、
こんなに華やかなシューベルトがあるなんて!
と感動…。
きめの整った音符たち。
一粒一粒が混ざり合うことなく際立って語りかけてくる。
でも、完璧な和音でもある。
誤解を恐れずに言うならまるで、
音符たちが彼の体を操って
自分のタイミングで自分が出たい様に、
自分が一番したい表情をして
彼の体を突き破って、こぼれ落ちて、流れ、弾け出てくるような。
確かに作曲家の作品でラドゥ・ルプー自身の演奏だけれど
ピアノという楽器の枠を超えて
それぞれの音符が登場し去っていく舞台を観ているよう。
低音の響きは減衰しない弦楽器のようにも聴こえ
全ての音は何人もの奏者によって奏でられているような気さえする。
消えていくエコーのような響きは
思わず、行かないでと手をのばしたくなるような。

あ~。言葉ってなんて無力なのでしょう。。。
とにかく素晴らしかった!

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