新潮講座

九段フェスの時に偶然手に取ったチラシをみて
新潮講座へ行ってきました。
宮部みゆきさんの特別講演会
聞き手は、読売新聞編集委員の鵜飼哲夫さん。

夜の出版社に入るのは初めてで、
ワクワクドキドキ。
そこからもう楽しみの扉が開くわけです。

さすがに言葉のプロだけあって、お話に選ぶ言葉も面白くて
覚えておきたい言い回しをメモするのに
筆記が追いつかないくらいでした。

宮部さんは読売新聞の読書委員もなさっていて
二週間に一度、厳選された200冊のなかから、何冊か本を選んで読み
書評を書いていらっしゃるそうなのですが
書評欄というのは一字一行はみ出しても少なくても困るというくらい
字数が決まっており、それを厳密に合わせるため
文体を意識するようになったそうで、
最近のご自分の文体にも影響が出てきたというお話も聞けました。
また、その表現が独特かつわかりやすくて

「それまではミルフィーユみたいに重なっていたものが
肘をたたんでスイングするみたいになってきた。
でもまだ、新しいユニフォームが体に馴染んでいない感じ。」
という。

ああ、もう、こういう表現好き。

ちなみに、現代の日本では一日約200冊、
年間約7万冊の本が新刊として出版されているそうです。
時間がいくらあっても足りないね。

私はマニアではないので
すべての宮部作品を読んでいるわけではありませんが
宮部さんのルーツになったものとして今回ご紹介されていた作品なども
読んでみたいと思いました。

『模倣犯』では浅漬けができる。
『ソロモンの偽証』はいい感じの押し寿司ができる。

そのくらいの分厚さ(重さ)なのだそうです。

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