夢二繚乱

チケットをいただいたので、移動の途中で行ってきました。
東京駅の丸の内北口にある東京ステーションギャラリー

竹久夢二の作品を多く世に出している、龍星社という出版社が
千代田区にあるということでの東京駅。

竹久夢二といえば、大正浪漫の美人画の作者として
言わずもがなの画家ですが、私たちの感覚では
「宵待草」の作詞者としても有名です。

尊敬する故・佐藤秀廊先生は、今村紫紅の下で画を学び
佐藤日梵という名前で、関東大震災で被災、負傷するまで
画家活動をされていたのもあり、夢二と親交がありました。
佐秀楽譜の理解を深めていくためにも、
夢二の遺した作品から、当時の風俗や時代背景、
海外からの影響などを垣間見られたことは
大変、勉強になりました。

特に、セノオ楽譜から出版された楽譜の表紙を
数多く手がけており、またその画風が様々で
ああ、この人は蝶々夫人をこう捉えていたのだ、とか
小夜曲のイメージはこうだったのかと、発見がありました。
ゲーテの「ファウスト」の中の「蚤の歌」では
レタリングに夢中になるあまり「蚤」が「蚕」っぽくなってしまって
後から鉛筆で修正されている、なんてことがあり、それもまた一興。

夢二の言葉、備忘録として。

「うら若き青年の心に沁み入るものは『完成したる芸術』ではない。
たとひ破れていても悲むでゐようとも美のきれぎれであれば好い』」

「(子どもの本は親が節をつけて歌ったりする必要はない)
子供自身に読ませて歌から得た感情からリズムをつかめれば
リズムを呼起して自分の曲譜を創(はじめ)る生まれながらの音楽家」

「愛し愛さるは悲惨なり、愛しえざるは更に悲惨なり」
(女性にモテた夢二だからでしょうかね)

ステーションギャラリーの内部はこんな感じ。
ちょっと大正っぽくていい雰囲気。


東京駅ができた当時の壁も見ることができます。

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