おちゃのおとvol.8


明大町づくり道場が刊行に携わっている
お茶の水のフリーペーパー「おちゃのおと」の
最新号が出来上がりました。
前回に引き続きレポートさせていただいております。

提携各店で使えるお得なクーポン券も豊富です。
ぜひ御茶ノ水で手に入れてくださいね。

海老蔵展

このところいろいろと立て込んでいて
アップするのが遅くなりましたが
9月8日まで日本橋高島屋にて開催されていた
海老蔵展へ行ってきました。

来年の5月には團十郎になるから、しばらく「海老蔵」にはお目にかかれません。

会場のあちらこちらで写真OKだったので
写真多めで続きます。

助六由縁江戸桜



暫の大太刀。
これはレプリカを触らせてもらえて、
枠の中で持ち上げる体験ができるのですが
重くてたいへん。

これらの重さがどれだけあるかという説明。
脇に小さな俵が積んであって、重さも体験できます。

かつら3kg
衣装56.5kg
大太刀3.5kg
総重量63kg

ろくじゅうさんきろぐらむ!
おとなじゃん!

それで踊ったり六方踏んだりするの?
とんでもない重労働!!
と、改めて思いました。

歴代の海老蔵にまつわる資料など貴重なものもありました。
皆さんそれぞれ、芸術全般に亘って造詣が深くていらっしゃる。


父親としての気持ち。


お子さんたちのことも。


読んでいて胸の痛むこと。。。
本当に、心から応援します。


デパート正面の入り口には助六の等身大パネルと
助六が差している傘のレプリカが。

せっかくなので助六を気取ってみました!

八月歌舞伎座

八月納涼歌舞伎@歌舞伎座
第三部の「新版・雪之丞変化」に行ってきました。

若手女形の雪之丞(玉三郎)は実は長崎で両親を悪党に殺されて、
歌舞伎役者のに引き取られ、役者業に励みながら親の敵を討つべく修業を積む
という、仇討ちもの。
でも、その中に「役者とはなにか」とか「芸とはなにか」とか
いろんな葛藤が描かれている。

新版、とだけあって、演出にも相当力が入っている。
スクリーンを使って事前に収録した背景や役者の演技と、
舞台上の生身の役者がセリフのやり取りをするシーンがあったり、
舞台にカメラを構えた黒衣が上がって、
至近距離から役者を撮影したものを
ライブで後ろのスクリーンに流したりする演出とかね。
松竹の本丸歌舞伎座で玉さまがこれをやるって、すごいこと!

八月は南座の超・歌舞伎で獅童が初音ミクと掛け合いをやっていたらしいのですが、映像と掛け合いって流行ってるのかしらん。
映像はタイミングやスピードが決まっているから、
毎回同じに演技をしなくてはいけない生身の役者は気を張るだろうと思う。
カラオケみたいに、ずっと伴奏が流れているわけではないしね。
あと、やっぱりどう頑張っても次元の壁は超えられない。。。
難しいねぇ。。。

特に、舞台役者の生声と収録音声の違いがものすごく耳についてしまって。
収録してある部分が全部「夢」とか「回想」のシーンとして使われているのなら
その違いで区別をうまくつけている、とも言えるかもしれないけれど
観ているその場の流れではあまりそういう区別は感じなかったように思います。
それでハッと思い出したのは、
昔からハーモニカ界隈で続いている「マイク要不要論」。
ハーモニカは音が細いので、他の楽器とやるときや大きな会場の時は
どうしてもマイクに頼らざるを得ない。
マイクはないと困るけれど、そうすると音色が変わってしまうから
他の楽器と足並みが揃わないし、違和感がある。
音が細いからマイクは必要、
うまく付き合っていこうという先生と
あくまで生音は生音同士で、
楽器の生の音を楽しめる空間や工夫で勝負しましょうという先生の
両方とも一理ある議論がずっーとなされていて
両方とも一理あるから決着を見ない訳ですけどね。
なにか、考えるきっかけになるかもしれない。

閑話休題。
この演目、ひとことでいうと「The・玉三郎」。
シネマ歌舞伎で観た方が面白いかもしれない。
というか、シネマ歌舞伎で観ることを前提に作っているのじゃないかなぁ。
舞台に出てくる役者は、
雪之丞の玉三郎丈、
その師匠役に市川中車(=香川照之)、
兄弟子役に中村七之助、
ストーリーテラー・クラウン的存在の鈴虫
の4名だけ。

雪之丞がお役で舞台に立っているシーンは、
実際に玉さまが舞台で踊るのではなくて、
過去の八重垣姫や赤姫や白拍子花子の映像が後ろのスクリーンに投影される。
あの時の玉さまをまた舞台で観ることができるのは、
ファンにとって嬉しいことなのかもしれないね。
それだけではなくて、途中で果敢なくなってしまう兄弟子の
「時を掴め」といういまわの際のセリフや、雪之丞が
「役者、特に女形は世間様のお役に立っているのだろうか」と葛藤するセリフなど、
随所に玉三郎が実際に経験したことなのではなかろうかと
思ってしまうものがあって、それも含めて「The・玉三郎」。

そういうところは面白いのだけど、ここで映像を使うのか、とか
これなら文楽人形にでもやってもらった方が面白いんじゃないかなとか
すべてを映像に置き換えていることに対してちょっと違和感を感じる部分もあり。

中車が映像・早変わりも含めて4役務めていて、なかなか大変そうだったけれど、
先日の長谷川伸の作品やちょっと新派チックな作品には、
中車丈はもってこいかも知れない。

一番観ていてワクワクしたのが、兄弟子役の七之助と玉さまが
歌舞伎談議に花を咲かせるところ。
お酒の入った兄弟子(=七之助)に
「お前さんは将来どんな役をやってみたいんだい?」と言われて
あれやこれや名シーンの希望をだしながら二人で軽く演じるところ。
七之助の痘痕の次郎左衛門なんて、
一瞬、十八世勘三郎が出てきたかと思うくらい似ていたし、
玉さまの揚巻なんて、浴衣姿なのに吉原一の花魁揚巻に見えるっていう。
七之助が助六を演ることも本舞台ではなかなかないでしょうから、
かっこいいなぁと、ちょっと得した気分。

とここまで書いて思った。
もしかして、これって今までのシネマ歌舞伎の集大成?
また新しいステージの扉を開けるための。。。

だとしたら、ますます楽しみになってくる。
ロビーには、先日の演目「幽玄」のシネマ歌舞伎の宣伝が。

観に行く!!

江戸川区花火大会2019

今年も江戸川区の花火大会に行ってきました。


色とりどりの華やかなものから


しっとりとした和風なものまで。

地元江戸川区は、老舗煙火店「宗家鍵屋」さんの
お膝元でもあるので
いつも鍵屋さんの美しい花火を楽しめます。

また来年も行けるといいなぁ。

ムーミン展

六本木ヒルズの森美術館で開催されていた、
ムーミン展へ行ってきました。

今回は、初めてみたししょーのハーモニカデザインがあったので
大量に仕入れて来ました。

さらに、このししょーのハーモニカの原型になった
ハーモニカのデッサンまで展示してあって
テンション上がりまくりでした!

注意書きの表記から見ると
現在発売されているものの中では
これじゃないかと思うのですが

Chrometta

デッサンからするとこっちに似ている。


Liebringe

鑑賞のあとは、隣のカフェでランチ


ミィちゃんはアーモンドと鈴カステラとイチゴで再現できる!


ニョロニョロは缶詰のホワイトアスパラ。


いい休日を過ごせました。

ほろ酔いの王国 吉田類展vol.2

銀座三越7階のギャラリーにて開催中の
吉田類さんの作品展に伺いました。

各メディアからお祝い花がたくさん。

酒場放浪記からのお花もこの通り。

類さんはロケのためいらっしゃいませんでしたが
等身大パネルがあったのでパチリ。

気がついたら本日最終日!
絵画やぐい呑み・片口など、類さんの作品もまだあると思いますので、
よろしければどうぞ。

王朝懶夢譚

つい4ヶ月前。
尊敬する作家・橋本治氏がこの世を去り、
そして昨日、もう一人、
田辺聖子さんの訃報。

このお二人の作品に出会わなければ、
私は文学部に入りたいと思うことはなかったし
文学部がいいと決めなければ、
明治大学に入るご縁もなかったので
今年に入っての、続く訃報に
言葉にできない程の寂しさを感じています。

何年か前の朝ドラにもなっていた田辺聖子さんですが、
私はどちらかと言うと古典作品の現代語訳や
王朝物と呼ばれるファンタジー作品が好きでした。
普段、身の回りに関西文化が全くないので、
関西文化圏にどう対処すればいいのか
戸惑ってしまうことが多いのですが、
彼女の描く古典物には、語り口や登場人物の口吻に大阪らしさ出て来て、
それは素直に可愛らしく思えたり、ユーモアを感じられていました。

中学時代、古典に慣れるために読んだ
「おちくぼ物語」、「新源氏物語」、「私本・源氏物語」
「むかし・あけぼの小説枕草子」、
個性的な登場人物の描写が大好きだった
「王朝懶夢譚(おうちょうらんむたん)」などなど。

彼女の現代物は当時の私には大人過ぎて
ちっとも理解できなかったけれど、
今ならもう一度読んでみてもいいかなあ。

謹んで哀悼の意を表します。

令和元年團菊祭

五月といえば、團菊祭。

元号が改まって初めての團菊祭は
菊之助の子息、和史くんが七代目丑之助を襲名し「絵本牛若丸」にて初舞台。
今回の夜の部は絢爛豪華な役者の花火でありました。

團菊祭なのに、菊吉(菊五郎と吉右衛門)が並ぶ。
海老蔵、松緑も並ぶ。
菊五郎劇団は当たり前に総出演。

先日放映されていたバラエティ番組に、
團菊祭の宣伝のために和史くんと菊之助丈が出ていたのだけれど、
その時進行のアナウンサー氏が
「すごいね、和史くんをブッキングしたら、
人間国宝と日本を代表する大女優が付いてきたよ」
なんて言っていた。
確かに。
お孫ちゃんのために、菊五郎さんは
アナウンサー氏に隈取り化粧をしてあげちゃうし、
吉右衛門さんは東京會舘でお料理奢っちゃうし、
富司純子さんは冒頭で鰻食べるし、
歌舞伎座は、前月の公演中にもかかわらず
普段見られないような舞台裏まで公開してるし、
本番で使う背景画にサインさせてもらってるし、
(サインはちゃんと背景の松の木に変身して、本番の舞台でも確認できました)

ほんと、すごいね。

襲名祝いの引幕は、なんとジブリ!

一番の見どころはやはり「絵本牛若丸」の主役牛若丸こと
七代目丑之助の見栄と六法、、、と言いたいところですが、
それよりも面白かったのが、その丑之助を後ろから眺めるジジたちのとろけ顔。
吉右衛門丈なんて、端から終いまで溶けたアイスクリームみたいな顔をしているし
舞台上では滅多に緩んだ顔なんて見せない菊五郎丈すら
目と口がどこかへいっちゃったみたいな顔。
その中で一人、目を見開いて眉間にしわを寄せていたのが弁慶役の菊之助。
やっぱり父親って何倍も重責なんだよね。。。
花道で、駄々をこねる牛若を肩車するのに、
立っている牛若の足の間に弁慶が平伏して頭をくぐらせ、
肩車して立ち上がるという場面があるのですが、
何十キロもある鬢や衣装を着けたまま平伏し、
これまた衣装を着けた自分の息子を肩車して立ち上がるなんて
顔色変えずにやっているけど、絶対、腰とか肩とか痛いよね、と思っていたら、
大向こうからすかさず「お疲れ様っ!!」と飛んできて客席大爆笑。

それでも無事に引っ込んだと思ったら、
続く演目は「京鹿子娘道成寺」。
もちろん、白拍子花子は菊之助であります。
玉三郎丈のような「怨」を出すことはないけれど
怨霊の色気、みたいなものは感じられた。
何より、昼の部で「勧進帳」と「め組の喧嘩」に出て
襲名のお口上に弁慶やって、締めに白拍子花子って。。。タフ。

将来的に新三之助になるだろう一人、
松緑の子息・左近が娘道成寺の所化(小僧)で出ていまして。
とにかく踊りが素直で上手いのです。
松緑は踊りのお家元なので当たり前かもしれないけど、
しっかりした下半身とインナーマッスル、首や手の傾げ方やスピード、
余韻、ミュージカリティ、どれを取っても、
他の所化より際立っていたように見えました。
贔屓目?
難しいかもしれないけれど、そのうち壱太郎と左近の共演が観てみたい。

昼の部の勧進帳とめ組の喧嘩が観たかったのだけど、予定が合わず断念。。。
来年の團菊祭はいよいよ團十郎と新之助のダブル襲名。
チケット取れるかなぁ。。。

Time Remembered

ビル・エヴァンスの伝記(?)映画
TIME REMEMBERED を観に行ってきました。

ビル・エヴァンスといえば、ジャズピアニストの代名詞のような人物ですよね。
ジャズがまだ、いわゆる「黒人の音楽」だった時代に、
音楽大学を出た白人ピアニストがジャズをやる。
理知的で、緻密に計算された音楽をジャズでやる。
きっとすごいセンセーションだったんでしょうね。

彼の音楽は和声が美しくて、同じように弾いてみようとしても
ぜんっぜん同じにならない。
聞いたところによると、印象派の音楽に傾倒していた時期があったとか。
なるほど、和声の配置や音の混ざり具合(強弱)で
あんなにも色彩豊かなハーモニーが出せるわけです。

私にとって、彼の音楽はLPのノイズも含めて、
父や同僚のジャズマンが吸っていたタバコと
甘ったるいコニャックとウィスキーの匂いを
強烈に思い出させるもの。

「Waltz for Debby」。

あと好きなのは「My foolish heart」

Miles Davisの「Kind of Blue」の「So What」もかっこいい。

それからなんと言っても外せないのは
Toots Thielemans と一緒にやったアルバム「Affinity」。

だいたいジャズ界隈の方とお話ししていて
ハーモニカと言えば、の次に続く曲として
「Bluesette」の次によく聞くのがこの「Sno’ Peas」

個人的にはこれも好き。
「The Days of Wine and Roses」

晩年のTootsがこの曲を好んで吹いていたのは、
エヴァンスのことを思っていたからなのかな?

スーツを着て、オールバックに髪をなでつけ、
シャーロック・ホームズみたいな風貌で
ピアノに覆いかぶさるようにして弾く、
この頃までのエヴァンスしか興味がなかったのだけど
この映画では、親しい人の相次ぐ死やヘロイン中毒のこと
生前親交のあった色々な人の証言や本人の声が出てきて
なんだかちょっと考えさせられました。

まあ、そうだろうと思ったけど
けっして明るい気分にはならないので
情緒不安定な方にはオススメしません。

トニー・ベネットがビル・エヴァンスに言われて
信条としている言葉として
「美と真実だけを追い求めれば他はどうでもいい」
みたいなことを言っていましたけど、
彼はまさしくその通りの生き方をしてたんですね。

映画の中では、彼の人生が別れと傷だらけの
トラジディックなものだという証言がありましたが
失ったことを嘆けるのは得た経験があるからで、
そういうポジティブな経験をたくさんしていただけ
彼の人生は幸せだったんじゃないかと思うのですけれど。。。
それは彼にとって「美」でも「真実」でもなかったのかな。
やっぱり美も真実も音楽の中にしかないのかしらん。

ともあれ、いい音楽であることは疑いようがない。

アンドレアモティス

昨日4月30日は国際JAZZデーだそうで
BlueNote東京では、エリック・ミヤシロさん率いる
ビッグバンドの特別公演が催され、
HPからライブストリーミング(配信)されていましたね。
直前に知って、しっかり楽しませていただいたのですが
その中でアンドレア・モティスという女性ゲストに
すっかり魅了されました。

アンドレア・モティス

トランペットもサックスも吹いた上に歌まで歌っちゃう23歳。
エマ・ワトソンのような容姿も可愛らしい。

うっかりすると「昔は良かった」と言いそうになる年代に差し掛かってきましたが
そうじゃないですよね。
トランペットもサックスも吹いて歌まで歌える才能なんて
この時代だからこそ出てきたと言ってもいい一面があると思います。
エスペランサ・スポルディングが出てきた時も
感嘆と衝撃で力が抜けたけれど
これからの時代、もっともっとそういう存在が出てくるのだと思います。
それだけ、テクノロジーが進化し、歴史が積み重なっているから。
わたしたちが苦労したことも
いとも簡単にあっさりと成し遂げて
新しい世界・価値観を作っていってくれる存在。

わたしは自分の両親の世代がとても羨ましい。
三島由紀夫が好きだし、橋本治が好きだし、
寺山修司などのアンダーグラウンドと呼ばれる文化にも影響を受けています。
何より、両親はThe Beatles以降のカッコいい音楽を
瑞々しい感性で初めて聴くことが出来た世代だからです。
ともすると、その時代に生まれたかったとほぞを噛むこともありますが
きっとわたしはこの世代に生まれ、いまこの感性で生きているから
良かったのだとも思います。
両親からしてみれば、わたしたちが羨ましいと思うこともあるのでしょうから。

昔は良かった、と言いそうになったら
アンドレア・モティスのことを思い出すことにいたしましょう。