ピアソラ~永遠のリベルタンゴ~

数か月前から仲間内で話題に上っていた映画
『ピアソラ~永遠のリベルタンゴ~』@文化村ル・シネマ
を観に行ってきました。

公開初日の最初の回は監督の舞台挨拶もあるし
満席なのはわかっていたので、それさえ避ければいいかと
のんびりしていったら、その次の回も満席で入れず。。。

いったん仕切り直して再突撃。

アストルピアソラの長男が指揮を執った映画
ということで、音楽家というよりも
息子から見た父親像の側面が多く。
弾いている時のピアソラは鬼か般若かという形相だけれど
父親のピアソラは、ちょっとMr.ビーンっぽかった。
でも、身内が作ると私情を挟むから、客観性や平等性が薄まってしまう。
特に確執があった場合とか「自分は親に愛されていたのだろうか?」と
疑問を持っている子供の場合は。。。
この映画から感じたのは長男の
「僕は愛されたかった」という叫び。あと後悔。
死んでから懺悔したって仕方ないのに。
(全くの私見です)

なんだか1回観ただけじゃ全然理解できなかったから
やっているうちに再訪決定。
その前にこの本を読んで勉強してからだな。

ひとつだけわかったのは、彼(ピアソラ)は戦っていたのだけど
戦いたくて戦っていたわけではなくて
純粋に音楽が好きで、やっぱりタンゴが好きだっただけ。

いい音楽を作ったね。

誕生日月間閉幕

今年も無事、誕生日月間が閉幕します。
もう「ジングル・ベル」が鳴っていても怒らない。
常々クリスマスソングは私の誕生日が終わってから流してほしいと思っている。
つまりは12月に入ってからで充分。

今年の誕生日月間はとにかく充実した1か月でした。
そして、過去に起こったいくつかの事象が
すべてこのひと月に集約されるための伏線だったのだ
というように、捉えられることが多くありました。

酒場放浪記に出演するようになってから
たまにいただくトーク系や講演会のお仕事も、
とても楽しんでおしゃべりさせていただいていますが、
9日のソロライブ、そして、日芸協でのゲスト演奏のアンサンブルを通して
やっぱり私はハーモニカ奏者(おたく)なのだと確信しました。
これからの人生もまだいろいろなことが起こるでしょう。
それらの中には、自分の意志ではどうしようもないこともあるでしょう。
それでも何らかの形で諦めずにハーモニカと、音楽とかかわっていく、と。

それにしても、よくこの年まで大きな病気もせずに生き延びたと
感心しきりです。
生まれた時や小さい時の、病気ばかりしていた自分に会ったら
絶対に大丈夫と励ましてあげられますね(笑)

そういえば、この間、大変珍妙な体験をしました。
駅のエレベーターで痴漢に遭ったんです。
相手が未成年だったので、
事を荒立てず相手を刺激せず
穏便かつ無事にこの場を収めるには、と
目まぐるしく脳みそがフル回転した結果
口からすべり出た第一声が

「おばちゃん、そういうの興味ないの。」

言ってから自分で

「いまおばちゃんって言った???」

と笑ってしまいましたけれど、
相手は固まってしまったので、無事、難を逃れました。
防犯カメラに写ってるよ~と言ってあげた方がよかったでしょうかね。
なんて考えられるくらいには、人生を生きてきたようです。
(そのあと彼は逃げましたが、駅長室には報告済です。
繰り返されるようなら警察へ連絡するとのことでした。)

今年もあと一か月。
何事もなく、楽しく過ごせますように。

Tootsトリビュート

西脇辰弥 presents トゥーツ・シールマンス トリビュート2018 LIVE @天王洲・KIWA

西脇辰弥 (Hrm/Key)
坂本竜太 (B)
小野塚 晃 (Key)
菰口雄矢 (Gt)
海老原 諒 (Dr)
Guest
AKANE LIV (Vo)
Lensei (Vo)

クロマチックハーモニカの巨匠といえば、現代では圧倒的に
Toots ThielmansとStevie Wonderという声が多いと思います。
神さまtootsが亡くなって2年、いまだに実感がないけれども
彼の新曲が聴けないことが
とても寂しくて悲しくなることがあります。

そんなTootsに唯一(と言っていいと思う)認められた
日本人クロマチックハーモニカ奏者がいます。

彼の名前は西脇辰弥さん。

Rolandのエンドーサーにしてシンセ開発者でもあり、
スタジオミュージシャン、プロデューサー、etcと多岐に亘るご活躍ですが、
実は優れたクロマチックハーモニカ奏者でもあります。

そんな彼がTootsトリビュートライブをやる、というので、行ってきました。

バックミュージシャンも、西脇さんの盟友・小野塚さんと坂本さんの
ベテランスーパーミュージシャンと、
若手のお二人のバランスのとれた、みずみずしくも安定感のある美しいバンド。

西脇さんはこのライブのために、
Tootsのフレーズを完全にコピーするだけでなく、
BluesetteでTootsが口笛を吹きながらギターを弾いているので
その口笛とギターが一緒に鳴っている音を
シンセの音色で作ってしまったというくらい、
(西脇さん曰く「このバージョンのための特別なソリューション」)
Tootsを正確に再現しようとされていました。
それでも西脇節はチラリズムだったし、
そのあとStevieの曲を聴くと、Stevieにも似てるなぁと思う。

西脇さんもTootsに「僕にも似てるしStevieにも似てるね」と言われたそうです。

西脇さんに憧れてハーモニカを始めたというハーモニカ仲間が
名古屋からわざわざ新幹線日帰りで来たので
10年ぶりくらいに旧交を温め。

やっぱりTootsは神さまで、彼の音楽は素晴らしく、
私たちの中に生き続けていると
「Old Friend」を聴きながらしみじみと思いました。
音楽に限らず、何かの作品は作者がなくなった後も生き続けている。
それはなんてしあわせなことなんでしょう。

セットリストは以下の通り(西脇さんのFacebookページから転載)

一部
1.Bluesette(1980年発表のトゥーツ自身のアルバム「コラージュ」より)
2.Midnight Cowboy(同名の映画音楽のテーマ)
3.Velas(1981年のクインシー・ジョーンズのアルバム「The Dudeより)
クロマティック・ハーモニカの説明とトゥーツ・シールマンス的ハーモニカ奏法解説&実演。
4.I Do It For Your Love(ゲスト:jammin’ ZebのLenseiさん(vo)と。ポール・サイモンとトゥーツのコラボ曲)
5.Do Not Leave Me(西脇のアルバム「Atmosphere」より)

二部
1.Three Views Of A Secret(ジャコ・パストリアスのアルバム「Word Of Mouth」より)
2.Eternity(西脇のアルバム「Sound Of Gravity」より)
3.Leave A Tender Moment Alone(ゲスト:Lenseiさん。ビリー・ジョエルとトゥーツのコラボ曲)
4.Old Friend(ゲスト:AKANE LIVさん(vo)。トゥーツオリジナル曲)
5.Bluesette(1962年発表のオリジナルバージョン)

アンコール
1.愛・おぼえていますか(アニメ作品「マクロス」から)
2.What A Wonderful World(トゥーツが自身のライブのアンコールでよく取り上げていたもの)

ボヘミアンラプソディー

ソロライブをしっかり乗り切ったので、
ちょっくら気分転換に行ってきました。


かわいいミニオンのBOBに迎えられて

あの伝説のライブエイドの裏にあんなことがあったとは!
っていう最後20分間。

役者さん演じるメンバー全員が本物みたいにそっくりで、
そのあと別の番組で見たインタビューに出ていた本物が
おじいちゃん過ぎてショックを受けた。。。

1回じゃ物足りないので大スクリーンでやっているうちに
また観に行きます!

江戸川区文化功績賞

よく晴れた文化の日。

大変名誉なことに、本年度の江戸川区文化功績賞を受賞する運びとなり
授賞式に出席してきました。

思えば成人式の日、新成人の代表を務めさせていただいたことから、
不思議なご縁は始まりました。

新成人の代表として、明確なヴィジョンがないにもかかわらず
「将来は世界に羽ばたいて、江戸川区に恩返しができるようになりたい」とか
調子のいいことを申し上げたわけです。
しかも、当日インフルエンザで40度超えの熱を出しながらも、
代表の替えがいないという理由でフラフラになりながら誓いの言葉を読み上げ、
代表なので午前と午後の両方に振袖で出席しなければならず、
意識が朦朧として船を漕いでいたら、
祝辞を述べられている議員さんに睨まれてしまったという。
最高なんだか最悪なんだかよくわからない一日だったことをいまだに覚えています。
(できればやり直したい)

その、新成人の代表を選考する茶話会に、それと知らされず参加して、
特に何も話すこともなく、お茶を飲んで帰ってきた私を
代表に選んでくださったのが、選考委員長であり
当時、教育長をされていた現在の多田区長さんでした。

それから間もなく、父の死をきっかけに世界大会に参加。
翌年、優勝したご褒美に江戸川区の文化奨励賞を受賞しました。
授賞式でお目にかかった時、多田区長さんは私のことを覚えていてくださって
大変喜んでくださり、その後、区の行事などで演奏を披露する機会を
たくさん与えていただきました。

そのような交流を通して、外国の賓客をお招きする会などで演奏し、
お客様に喜んでいただけたということで、今回の受賞に至ったそうです。

区長さんはじめ区役所の皆さまのお陰で、このような栄誉に預かり大変光栄です。

これからも、精進してまいります。

創立65周年

母校の小学校の創立65周年記念集会に参加してきました。

児童会が中心となって、65周年おめでとうの特大バースデーケーキ。

一年生から六年生まで、みんなが紙粘土や段ボールで飾り付けをした力作に
涙がこぼれそうになりました。

また、創立当時の思い出を卒業生から聞こうのコーナーでは、
父の同級生がお話を披露してくださって、
そういえばそんなことをお父さんも言っていたなと、懐かしく思い出しました。

校舎を建てるのに田んぼを埋め立てなければならず、
造成中だった近くの川から土を持ってきて埋め立てた、とか、
給食がなくて、お弁当を持って行っていたのが、
冬になると石炭ストーブのガードの上でお弁当を温めると
昼前にはいい匂いがしてきて勉強が手に付かなかったとか、
弁当箱の蓋で飲む脱脂粉乳が不味すぎて牛乳嫌いになったとか、
プールを作ってもらう足しにするのにみんなで1円貯金(貨幣価値!)したとか、
お弁当がないときは親から20円もらって、
少し歩いたところにあるパン屋さんで一個10円のコッペパンと、
肉屋さん1個5円のコロッケを2個買って、
ソースをたっぷりとかけてもらって食べたとか、
あと10円奮発してもらえるとメンチカツになったとか、
(食べることばっかりだな)
ほんの些細なことかもしれないけれど、面白いお話でした。

60周年の時からご縁をいただき、毎年1回、
五年生を対象にハーモニカの特別授業を担当させていただいているので、
今回も一曲独奏と、それから、在校生の皆さんと一緒に
「ふるさと」を演奏しました。

一年生から四年生は初めて聴くハーモニカ演奏にびっくり。
子どもさんの純粋な反応にこちらがびっくり。
うれしくてうれしくて。。。

集会後には校庭でバルーン飛ばし。

回収できないよね(ドキドキ)と思いながら
ずーっと空を見上げていました。

めざせ創立100年!

Deep Purple The Long Goodbye


母に付き合って、Deep Purple@幕張メッセに行ってきました。

ジョンロードが亡くなって、リッチーブラックモアもいなくて、
だけど、イアンギランの声は健在。
73歳バンザイ!

おもむろにテンホールズを吹きはじめたイアンギラン、かっこよかったです。

あの頃のロックって、ただの「反抗期の悪童の音楽」なんだと思っていたけど、
生でいま聴くと、ものすごくクレバーな音楽なんだなと思う。
全員すごいんだけれど、特にドラムの人のバランス感覚と
ジョンロードの代わりに入ったキーボーディストがすごかった。

シワシワになろうが、お腹が出ようが、ロックはロック。
うん、カッコいい。

ハーモニカ教室

今年も母校の小学校で、五年生対象の
ハーモニカ教室をさせていただきました。
今年で5年目になります。

毎年、個性の違う学年で、楽しく面白く授業をしていますが
今年は先生方のご好意で、なんと
壊れたアコーディオン(備品)を
授業前に突然分解させていただき、
児童の皆さんに中身を見てもらうことができました。

なぜハーモニカの授業でアコーディオンかというと、
アコーディオンはハーモニカの兄弟楽器で、
中にハーモニカが入っているから。


鍵盤の上はこんな感じ。鍵盤を押すと風穴が開くようになっています。


蛇腹側にはこんなふうに、大きなハーモニカが2本入っています。
白鍵用と黒鍵用。


発音体(リード)と、風を効率よく音に変えるためのバルブ(さぶた)
私も初めて見たかも。

分解の仕方がわからなくて、
御茶ノ水の谷口楽器さんに電話して
教えていただきました。
ありがとうございます!

今はもう、ほとんどの先生もハーモニカを経験したことがないので
先生も「初めて吹いた〜」とおっかなびっくり。
でも、楽しんでいただけたようで何よりでした。

おちゃのおと×メガネの井上

現在発刊中の小冊子「おちゃのおと」にて
御茶ノ水の老舗メガネ店・メガネの井上社長の赤羽さんと
対談させていただきました。

何種類かサンプルを見せていただいたときに、
かなり個性が強いフレームばかりだったので
最初は正直なところ「これを着けるの?」と思ったのですけれど
着けてみると悪くないかなと。
学生さんのコーディネートのおかげですね。

社長の赤羽さんや社員の皆さんが、個性的なメガネをかけていらして
しかもみなさんよくお似合いなのはさすがだなと思いました。
私も次にメガネを作るときは
名店・メガネの井上さんにお世話になりたいと思います。

道場の皆さん、コーディネーターさん、赤羽さま
皆さまありがとうございました。

歌舞伎座秀山祭

歌舞伎座秀山祭夜の部、千穐楽に行ってきました。

幸四郎(まだ呼び慣れない)の操り三番叟に、吉右衛門の俊寛、
そして大トリは玉三郎&鼓童の幽玄という新作舞踊。
羽衣・石橋・道成寺の三部作です。

三番叟は、なんだかぎこちなくて、
幸四郎の家はいつも、見目はいいのになんでこんなになるかなぁ、と思ってしまう。
一所懸命なのはものすごく伝わってくるのだけど。。。
(高麗屋贔屓の方ごめんなさい)

吉右衛門の俊寛は、船の艫綱を離した後の
俊寛の間(ま)と感情の動きが見どころなのだけど、
さすがは吉右衛門、あの長い間をよくもずっと、
グッと惹きつけてくれるなぁと思ったら、
大向こうからも「大播磨」の掛け声。
お孫ちゃんと舞台に立つようになってから、
どんどんお元気になって、純度が高くなっている気がする。

そして、なんといっても玉さま、弥勒さま、天女さま!
この方はもう、純度が高いなんて次元じゃなくて、
すでに人間じゃなくなっているようです。

羽衣と石橋は、能舞台のように鏡板の松の前で演って、
原点回帰というか、あぁ、歌舞伎は能から流れているんだよな、と
しっかと確認させられる気になる。
羽衣の天女は面をつけていないはずなのに、小面をつけているように見えるし
ちゃんと天に帰っているように見える。
石橋は、連獅子を演る若手の五人の勢いが凄まじくて、フレッシュさに圧倒される。(玉さまが相当仕込んだはずなのに、一人だけ全く合わなかった子がいたのが、残念でならない)
これを学校公演でやったらいいのに。。。
最後の道成寺では、白拍子どうこうじゃなく、すでに妖気を発している。
十代の可憐な少女から垣間見える「人間でないもの」の雰囲気。
冷静に考えたら、60歳を越したおじさん(失礼!)なのに、
そこにいるのは、全くの花子で、次第に「本気」で大蛇になっていく。
ここで、ああ、そうか、幸四郎は幸四郎として
操り人形にならなくちゃと思っていて、
人形使い(の役の人)と息を合わせて手足を動かさなきゃと
思って動くからぎこちないんだ、と気づく。
演者としての我(が)が有ると無いとでは、天と地以上の差があるのだな。。。
玉さまは、天女として、白拍子花子として存在しているだけで、
そこには玉三郎という人も存在していない。
天女が、花子が動くだけ。
あすこへ行こうと思うから足が出るのと一緒。
歩くときにいちいち、歩こうとか、
右足左足を交互に動かそうとか思ってないものね。
音楽でもそうだよなぁ。

玉さまならではの演出はまだあって
特に鼓童のメンバーを、ただの打楽器奏者としての位置付けだけでなく、
長唄や声明のような役割も担いつつ、
立ち回りや花四天の一部のように使っているというところは、
両得というか、流石の視点だなと。
他にもいっぱい気づいたことがあるんだけれども、とりあえずはこれが限界。

とにかく、人間国宝というのは本当に宝だなあと、芯から思います。
そして、芸の上では私も、「我(が)」を消せるようになれるといいな。