梅雨小袖昔八丈


雨の半蔵門は桜が咲いておりました。

待ちに待った今月の歌舞伎は国立劇場
菊之助丈の髪結新三、初役です。

明治150年記念「四代にわたる芸の継承」ということで
上方・成駒屋さんの「忠臣蔵」と
江戸の音羽屋「髪結新三」。
それぞれ、明治の代からの当たり役です。

鴈治郎丈の「増補忠臣蔵〜本蔵下屋敷〜」
鴈治郎丈は上方歌舞伎の名家・成駒屋さんのお生まれで
人間国宝・坂田藤十郎丈のご長男。
若手随一の踊り手、中村壱太郎丈のご尊父でもあります。

鴈治郎丈はお父様譲りの雅なお顔立ちで
苦悩するお殿様のお役をなさいました。


幕間にプリンを食べて

続いての菊之助丈は、小知恵の回る悪党役。
パンフレットではなかなかの色男。

が…。
菊五郎丈の髪結新三で見慣れているせいか
悪役っぷりが全然たりない!
遊びがない!!
悪っぽく決めた顔が海老蔵にしか見えない!
(あ、関係ないか…海老蔵も格好いいしね)

初役だから、というのも原因だと思いますが
生来の名門育ちの真面目さが抜けません。
全く周りの役者の方に目がいってしまう。。。
(御曹司だからそれでいいのでしょうけれど)
政岡の初役はあれだけ素晴らしかったのに
ちょっと残念。。。

そのかわり、といってはなんですが
今回特に目を引いたのは片岡亀蔵丈。
忠臣蔵では左遷された忠臣・本蔵役を
渋くきっちりと、真面目の塊のように演じられ
髪結新三では、新三が住む長屋の家主・長兵衛役。
これがまた、老獪で腹の据わったウワテな悪党。
昨年の国立劇場初春歌舞伎「しらぬい譚」で
ヒョウ柄のぴこナントカを張り切ってなさっていた方とは
思えないほどの振り幅の広さ。

あとは!
丁稚役の寺嶋和史くんが可愛かった〜💖💖
ちゃんと見得を切って
大きな声でお父様との掛け合いを頑張っていました。


私が菊之助菊之助と騒いでいたら、お隣のお客様が
あぜくら会員限定でもらえるサイン入りブロマイドを
譲ってくださいました〜✨✨
幕間に奇声を上げて喜んでしまった!!
さあ、どこに飾ろう。。。

【来場御礼】3.16 マンダラ

今朝の、抜けるように青く気持ちのいい空!

なんで昨日だけ雨?

と思ったら、この方
生粋の雨女だそうで、敵いませんでした。

そんなお足元の悪い中ご来場くださった皆さま
ありがとうございました。

久しぶりの共演(競演)で、
やっぱりステージっていいなと感じました。

特に、今回のために書き下ろしていただいた
ガーシュインの「Rhapsody in blue」のアレンジは
本当に名曲で、今回だけではもったいないので
個人的にもぜひぜひ再演したい逸曲でした。


(本番前は顔出しNGだそうです)

楽屋ではおしゃべりしながら思い思いに過ごすお姉様方も
本番では火花散る本気の演奏。
と言っても仲が悪いわけではなく、情熱と情熱のぶつかり合い。
間近で素晴らしい演奏を拝見させていただいて、
自分の細胞に染み込ませることができる幸せ✨✨

そんなお姉様方に後押しされて、小さな小さなハーモニカの音も、
とても大きく響きました。

多くのお客様からも、感激のお言葉を頂戴しました。
ハーモニカってすごいのねって言われると、素直に嬉しい。
再演のリクエストも多数いただきましたこと、主催に伝えておきます。

練習をしてもしても、終演後は反省の気持ちしか出てこないけれど、
今回は、ひとまわりくらい大きくなれたかなと、
ちょっとくらい自分を褒めてあげてもいい気がしています。

お世話になりましたスタッフのみなさま、
素晴らしい曲を書き下ろしてくださった作曲家の金益研二さま、
そして素晴らしい共演者の三枝慎子さん、細田真子さん、
ご来場くださった皆さま、ありがとうございました。


BS-TBS「おんな酒場放浪記」の皆さんからは
立派なお花が届きました。
ありがとうございます!

さよならノーブランズ

クロマチックハーモニカ・バスハーモニカの名手
鶴田亘弘先生ご逝去の報を受け、通夜に参列いたしました。
様々な思い出が巡って、しばし写真を眺めておりました。
どちらも1990年代のものです。


向かって左が鶴田亘弘先生、右の黒づくめが父。


濃紺のジャケットのお三方がザ・ノーブランズの皆さん、
白いスーツが父(ギャングを気取ってヤクザになったと笑っていました)

鶴田先生は早稲田大学ハーモニカソサィアティのご出身で、
同じくハモソのお仲間とハーモニカトリオ「ザ・ノーブランズ」を
立ち上げられました。
皆さん一流企業にご勤務の傍ら、日本中を演奏してまわられ
鶴田先生はスタジオのお仕事でもご活躍でした。
妖艶な鶴田サウンドに、時のマダムたちはメロメロ。
ご本人は物腰柔らかく、温厚で優しく誠実なお人柄で
謙虚、という言葉を体現したような方でした。

ノーブランズの皆さんは父ともよく
ジョイントコンサートをしてくださいましたが、
そのコンサート用に新しく曲をアレンジするとき
いつも父は嬉々として「これは鶴田さんだから書けるんだよ〜」と、
超絶難しいフレーズをクロマチックパートに編曲していました。
常日頃、生徒さん用にはレベルを加減していたので
イメージしたアレンジをそのまま書けるのが
嬉しくて仕方がなかったようです。

鶴田先生はそんな手加減なしの超絶技巧フレーズを
「こういうところに性格のいやらしさが出るんだよな〜、やーなやつ。」
などと、MCで冗談ぽく受け流しながら、
なんでもない顔で吹いていらっしゃいました。
そんなノーブランズさんと、子供のようにはしゃぐ父の本気の演奏は
子供心にも楽しく、面白く素敵なサウンドに聴こえていました。
私がハーモニカのアンサンブルを好きな理由は、
この時のワクワクにもあるのだろうと感じています。
ですから、父の一周年追悼コンサートで
その超絶技巧曲をノーブランズの皆さんとご一緒させていただいたのは
本当に貴重な経験でしたし、めっちゃくちゃ楽しかった!

奥様よりも付き合いのながいノーブランズのメンバーの方が
近年相次いでお亡くなりになっても、
昔のような早吹きでなくなっても、
それでも艶やかな鶴田サウンドは健在で
次にお目にかかれる機会が楽しみでした。

この写真に写っている人はみんな逝ってしまって寂しいです。
もう少し、聴きたかったし、できるなら一緒に演奏したかったな。

追い込みダッシュ

3月16日の練習が佳境を迎えております。
そんな、結構シビアな現場を和ませてくれている存在。


ピアノの真子さんちのコたち。
三人とも猫好き(ただし私は猫アレルギー)なので
まぁ〜癒される❤️

先月から体調不良で食事が満足にとれない私の
ひな祭りは、母の椎茸出汁うどん。
ししょーのうつわでパワーを注入。
あとちょっと、がんばります!