あっという間に2016年も過ぎていきました。
皆さんはどんな一年でしたでしょうか。
年末になってどんなことが起きた一年だったか考えるとき
新しく生まれた誰かのことよりも
惜しむらく亡くなったどなたかのことを指折り数えてしまうようになりました。
今年は初めにブラックスターのニュースが飛び込み、
プリンス、中村紘子女史、富田勲さん、デイブ・ブルーベックなどなど
この方も、え、この方も???
という衝撃がいつにも増して多かった気がします。
時代の終焉とも言えるかもしれませんが
きっとあの世に音楽が足りなくなったんだな。
その中でも、トゥーツ・シールマンスと
レオン・ラッセルの訃報は私にとって非常に大きなものでした。
(2013年の来日時には目の前で聴けた。)
トゥーツに関してはご高齢でもありましたし、
最後の来日時には毎日ライブに足を運びましたし、
彼の90歳を祝うアニバーサリーイヤーにはベルギーまで行き
展示会を観てきましたから、思い残すことはないと
案外しみじみと受け止められましたが、彼の訃報に接し
はて、私は、あと1週間の命ですと宣告されたら何をするかなと考えてみました。
ここで明かすのは止めますが、自分でも思ってもみなかった答えが返ってきました。
まあ、そんなものです。
遡って5月頃でしたか、肋間の激痛で主治医のところに駆け込みましたら
曰く、横隔膜の使いすぎ。
マラソン選手の疲労骨折みたいなもの、と。
少し様子を見ながら仕事をするように、と言われました。
この一年は演奏活動をなるべく控え、仕事以外の外出も控え、
半ば引きこもり生活をしてきましたが、
引きこもり生活というのは性に合わないようで(笑)
また、行きたいと思ったコンサートや観劇などに出掛けられないと
インスピレーションも湧かず、薄ぼんやりと目の前のことばかり見つめ
(そういう時って大抵ネガティヴに物を考える)
なんとまあ、味気なく息の詰まるような時間になってしまうものだと
歯がゆい思いをしておりました。
(ずっと我慢していた分、12月は)
そんな中でも「おんな酒場放浪記」を通じて
ハーモニカに興味を持ってくださる方が増えたり
新しい出会いや体験などもさせていただけたことに深く感謝しています。
お陰さまで何が自分に大切なのかしっかり見えてきた気がします。
サポートしてくれた家族、友人、そして演奏会関係者各位に心から御礼を申し上げます。
生徒さん始めみなさんからも、次のコンサートは?とお尋ねいただく度
心苦しく思っていました。
自分で企画する大きなコンサートは(2018年のコンサートホール問題もあり)
まだしばらく未定とさせていただきますが
お呼びいただけるお仕事や、小さな会場でのライブなどは
少しずつ再開していきたいと思います。
来年も佳い年にしたいですね。