江戸川区花火大会2019

今年も江戸川区の花火大会に行ってきました。


色とりどりの華やかなものから


しっとりとした和風なものまで。

地元江戸川区は、老舗煙火店「宗家鍵屋」さんの
お膝元でもあるので
いつも鍵屋さんの美しい花火を楽しめます。

また来年も行けるといいなぁ。

ムーミン展

六本木ヒルズの森美術館で開催されていた、
ムーミン展へ行ってきました。

今回は、初めてみたししょーのハーモニカデザインがあったので
大量に仕入れて来ました。

さらに、このししょーのハーモニカの原型になった
ハーモニカのデッサンまで展示してあって
テンション上がりまくりでした!

注意書きの表記から見ると
現在発売されているものの中では
これじゃないかと思うのですが

Chrometta

デッサンからするとこっちに似ている。


Liebringe

鑑賞のあとは、隣のカフェでランチ


ミィちゃんはアーモンドと鈴カステラとイチゴで再現できる!


ニョロニョロは缶詰のホワイトアスパラ。


いい休日を過ごせました。

ほろ酔いの王国 吉田類展vol.2

銀座三越7階のギャラリーにて開催中の
吉田類さんの作品展に伺いました。

各メディアからお祝い花がたくさん。

酒場放浪記からのお花もこの通り。

類さんはロケのためいらっしゃいませんでしたが
等身大パネルがあったのでパチリ。

気がついたら本日最終日!
絵画やぐい呑み・片口など、類さんの作品もまだあると思いますので、
よろしければどうぞ。

王朝懶夢譚

つい4ヶ月前。
尊敬する作家・橋本治氏がこの世を去り、
そして昨日、もう一人、
田辺聖子さんの訃報。

このお二人の作品に出会わなければ、
私は文学部に入りたいと思うことはなかったし
文学部がいいと決めなければ、
明治大学に入るご縁もなかったので
今年に入っての、続く訃報に
言葉にできない程の寂しさを感じています。

何年か前の朝ドラにもなっていた田辺聖子さんですが、
私はどちらかと言うと古典作品の現代語訳や
王朝物と呼ばれるファンタジー作品が好きでした。
普段、身の回りに関西文化が全くないので、
関西文化圏にどう対処すればいいのか
戸惑ってしまうことが多いのですが、
彼女の描く古典物には、語り口や登場人物の口吻に大阪らしさ出て来て、
それは素直に可愛らしく思えたり、ユーモアを感じられていました。

中学時代、古典に慣れるために読んだ
「おちくぼ物語」、「新源氏物語」、「私本・源氏物語」
「むかし・あけぼの小説枕草子」、
個性的な登場人物の描写が大好きだった
「王朝懶夢譚(おうちょうらんむたん)」などなど。

彼女の現代物は当時の私には大人過ぎて
ちっとも理解できなかったけれど、
今ならもう一度読んでみてもいいかなあ。

謹んで哀悼の意を表します。

令和元年團菊祭

五月といえば、團菊祭。

元号が改まって初めての團菊祭は
菊之助の子息、和史くんが七代目丑之助を襲名し「絵本牛若丸」にて初舞台。
今回の夜の部は絢爛豪華な役者の花火でありました。

團菊祭なのに、菊吉(菊五郎と吉右衛門)が並ぶ。
海老蔵、松緑も並ぶ。
菊五郎劇団は当たり前に総出演。

先日放映されていたバラエティ番組に、
團菊祭の宣伝のために和史くんと菊之助丈が出ていたのだけれど、
その時進行のアナウンサー氏が
「すごいね、和史くんをブッキングしたら、
人間国宝と日本を代表する大女優が付いてきたよ」
なんて言っていた。
確かに。
お孫ちゃんのために、菊五郎さんは
アナウンサー氏に隈取り化粧をしてあげちゃうし、
吉右衛門さんは東京會舘でお料理奢っちゃうし、
富司純子さんは冒頭で鰻食べるし、
歌舞伎座は、前月の公演中にもかかわらず
普段見られないような舞台裏まで公開してるし、
本番で使う背景画にサインさせてもらってるし、
(サインはちゃんと背景の松の木に変身して、本番の舞台でも確認できました)

ほんと、すごいね。

襲名祝いの引幕は、なんとジブリ!

一番の見どころはやはり「絵本牛若丸」の主役牛若丸こと
七代目丑之助の見栄と六法、、、と言いたいところですが、
それよりも面白かったのが、その丑之助を後ろから眺めるジジたちのとろけ顔。
吉右衛門丈なんて、端から終いまで溶けたアイスクリームみたいな顔をしているし
舞台上では滅多に緩んだ顔なんて見せない菊五郎丈すら
目と口がどこかへいっちゃったみたいな顔。
その中で一人、目を見開いて眉間にしわを寄せていたのが弁慶役の菊之助。
やっぱり父親って何倍も重責なんだよね。。。
花道で、駄々をこねる牛若を肩車するのに、
立っている牛若の足の間に弁慶が平伏して頭をくぐらせ、
肩車して立ち上がるという場面があるのですが、
何十キロもある鬢や衣装を着けたまま平伏し、
これまた衣装を着けた自分の息子を肩車して立ち上がるなんて
顔色変えずにやっているけど、絶対、腰とか肩とか痛いよね、と思っていたら、
大向こうからすかさず「お疲れ様っ!!」と飛んできて客席大爆笑。

それでも無事に引っ込んだと思ったら、
続く演目は「京鹿子娘道成寺」。
もちろん、白拍子花子は菊之助であります。
玉三郎丈のような「怨」を出すことはないけれど
怨霊の色気、みたいなものは感じられた。
何より、昼の部で「勧進帳」と「め組の喧嘩」に出て
襲名のお口上に弁慶やって、締めに白拍子花子って。。。タフ。

将来的に新三之助になるだろう一人、
松緑の子息・左近が娘道成寺の所化(小僧)で出ていまして。
とにかく踊りが素直で上手いのです。
松緑は踊りのお家元なので当たり前かもしれないけど、
しっかりした下半身とインナーマッスル、首や手の傾げ方やスピード、
余韻、ミュージカリティ、どれを取っても、
他の所化より際立っていたように見えました。
贔屓目?
難しいかもしれないけれど、そのうち壱太郎と左近の共演が観てみたい。

昼の部の勧進帳とめ組の喧嘩が観たかったのだけど、予定が合わず断念。。。
来年の團菊祭はいよいよ團十郎と新之助のダブル襲名。
チケット取れるかなぁ。。。

Time Remembered

ビル・エヴァンスの伝記(?)映画
TIME REMEMBERED を観に行ってきました。

ビル・エヴァンスといえば、ジャズピアニストの代名詞のような人物ですよね。
ジャズがまだ、いわゆる「黒人の音楽」だった時代に、
音楽大学を出た白人ピアニストがジャズをやる。
理知的で、緻密に計算された音楽をジャズでやる。
きっとすごいセンセーションだったんでしょうね。

彼の音楽は和声が美しくて、同じように弾いてみようとしても
ぜんっぜん同じにならない。
聞いたところによると、印象派の音楽に傾倒していた時期があったとか。
なるほど、和声の配置や音の混ざり具合(強弱)で
あんなにも色彩豊かなハーモニーが出せるわけです。

私にとって、彼の音楽はLPのノイズも含めて、
父や同僚のジャズマンが吸っていたタバコと
甘ったるいコニャックとウィスキーの匂いを
強烈に思い出させるもの。

「Waltz for Debby」。

あと好きなのは「My foolish heart」

Miles Davisの「Kind of Blue」の「So What」もかっこいい。

それからなんと言っても外せないのは
Toots Thielemans と一緒にやったアルバム「Affinity」。

だいたいジャズ界隈の方とお話ししていて
ハーモニカと言えば、の次に続く曲として
「Bluesette」の次によく聞くのがこの「Sno’ Peas」

個人的にはこれも好き。
「The Days of Wine and Roses」

晩年のTootsがこの曲を好んで吹いていたのは、
エヴァンスのことを思っていたからなのかな?

スーツを着て、オールバックに髪をなでつけ、
シャーロック・ホームズみたいな風貌で
ピアノに覆いかぶさるようにして弾く、
この頃までのエヴァンスしか興味がなかったのだけど
この映画では、親しい人の相次ぐ死やヘロイン中毒のこと
生前親交のあった色々な人の証言や本人の声が出てきて
なんだかちょっと考えさせられました。

まあ、そうだろうと思ったけど
けっして明るい気分にはならないので
情緒不安定な方にはオススメしません。

トニー・ベネットがビル・エヴァンスに言われて
信条としている言葉として
「美と真実だけを追い求めれば他はどうでもいい」
みたいなことを言っていましたけど、
彼はまさしくその通りの生き方をしてたんですね。

映画の中では、彼の人生が別れと傷だらけの
トラジディックなものだという証言がありましたが
失ったことを嘆けるのは得た経験があるからで、
そういうポジティブな経験をたくさんしていただけ
彼の人生は幸せだったんじゃないかと思うのですけれど。。。
それは彼にとって「美」でも「真実」でもなかったのかな。
やっぱり美も真実も音楽の中にしかないのかしらん。

ともあれ、いい音楽であることは疑いようがない。

アンドレアモティス

昨日4月30日は国際JAZZデーだそうで
BlueNote東京では、エリック・ミヤシロさん率いる
ビッグバンドの特別公演が催され、
HPからライブストリーミング(配信)されていましたね。
直前に知って、しっかり楽しませていただいたのですが
その中でアンドレア・モティスという女性ゲストに
すっかり魅了されました。

アンドレア・モティス

トランペットもサックスも吹いた上に歌まで歌っちゃう23歳。
エマ・ワトソンのような容姿も可愛らしい。

うっかりすると「昔は良かった」と言いそうになる年代に差し掛かってきましたが
そうじゃないですよね。
トランペットもサックスも吹いて歌まで歌える才能なんて
この時代だからこそ出てきたと言ってもいい一面があると思います。
エスペランサ・スポルディングが出てきた時も
感嘆と衝撃で力が抜けたけれど
これからの時代、もっともっとそういう存在が出てくるのだと思います。
それだけ、テクノロジーが進化し、歴史が積み重なっているから。
わたしたちが苦労したことも
いとも簡単にあっさりと成し遂げて
新しい世界・価値観を作っていってくれる存在。

わたしは自分の両親の世代がとても羨ましい。
三島由紀夫が好きだし、橋本治が好きだし、
寺山修司などのアンダーグラウンドと呼ばれる文化にも影響を受けています。
何より、両親はThe Beatles以降のカッコいい音楽を
瑞々しい感性で初めて聴くことが出来た世代だからです。
ともすると、その時代に生まれたかったとほぞを噛むこともありますが
きっとわたしはこの世代に生まれ、いまこの感性で生きているから
良かったのだとも思います。
両親からしてみれば、わたしたちが羨ましいと思うこともあるのでしょうから。

昔は良かった、と言いそうになったら
アンドレア・モティスのことを思い出すことにいたしましょう。

さよなら平成、ありがとう。


(平成31年3月千鳥ヶ淵にて)

このところの平成狂詩曲に乗っかるつもりはなかったのですが
考えてみれば、御崩御による御代替わりではなく
ある種大晦日のようなものなので、
少しだけこの30年に想いを馳せてみました。

皆さんはどんな30年でしたか?
私は昭和生まれですが、しっかりした記憶が伴うのは
平成になってからの方が多く、
改めて、いろいろな経験をしたものだと感慨深く思います。

この30年に私と関わってくださった、全ての皆さまに感謝を申し上げ、
また、次の御代もつつがなく幸多かれと祈るばかりです。

君が代は千代に八千代にさざれ石の巌となりて苔のむすまで

ありがとうございました。

新潮講座

九段フェスの時に偶然手に取ったチラシをみて
新潮講座へ行ってきました。
宮部みゆきさんの特別講演会
聞き手は、読売新聞編集委員の鵜飼哲夫さん。

夜の出版社に入るのは初めてで、
ワクワクドキドキ。
そこからもう楽しみの扉が開くわけです。

さすがに言葉のプロだけあって、お話に選ぶ言葉も面白くて
覚えておきたい言い回しをメモするのに
筆記が追いつかないくらいでした。

宮部さんは読売新聞の読書委員もなさっていて
二週間に一度、厳選された200冊のなかから、何冊か本を選んで読み
書評を書いていらっしゃるそうなのですが
書評欄というのは一字一行はみ出しても少なくても困るというくらい
字数が決まっており、それを厳密に合わせるため
文体を意識するようになったそうで、
最近のご自分の文体にも影響が出てきたというお話も聞けました。
また、その表現が独特かつわかりやすくて

「それまではミルフィーユみたいに重なっていたものが
肘をたたんでスイングするみたいになってきた。
でもまだ、新しいユニフォームが体に馴染んでいない感じ。」
という。

ああ、もう、こういう表現好き。

ちなみに、現代の日本では一日約200冊、
年間約7万冊の本が新刊として出版されているそうです。
時間がいくらあっても足りないね。

私はマニアではないので
すべての宮部作品を読んでいるわけではありませんが
宮部さんのルーツになったものとして今回ご紹介されていた作品なども
読んでみたいと思いました。

『模倣犯』では浅漬けができる。
『ソロモンの偽証』はいい感じの押し寿司ができる。

そのくらいの分厚さ(重さ)なのだそうです。